研究室/ゼミ


環境哲学と人間学の架橋(上柿崇英 
/尾関周二編)
環境哲学と人間学の架橋
上柿崇英/尾関周二編


研究会誌『現代人間学・
人間存在論研究』

   

研究室紹介

論文指導の方針

    

 環境哲学研究室のキーワードは“思想”です。“思想”とは「われわれはいかなる時代を生きているのか」あるいは「われわれが生きるこの時代の本質 とは何か」について語られた体系的な言説のことを指します。つまり“環境哲学(環境思想)”の課題とは、環境危機に直面したこの時代の本質を、それ ぞれの世代のリアリティに即してどう理解し説明するのか、ということに他なりません。
 この研究室では、先人たちが築いてきた多くの思想に学ぶと同時に、自分自身の時代に向き合う目、すなわち自分自身の思想を構築し、追究することに 力点を置きます。そのためテーマは必ずしも環境問題に限定せず、この時代に普遍的な社会様式、世界像、あるいはこの時代を生きる人間存在を包括的に 捉え考えることを重視します。
 環境問題・環境危機を広く哲学・思想的に考えてみるだけでなく、われわれが生きている現代社会に固有の“時代性”を問題としながら、自然生 態系を土台に社会や文明を構築してきた人間存在というものについて多面的に問うことができるのが魅力だと思います。


学生の皆様へ・・・
 

 自らの”思想”を構築していくことは、この世界に漠然と感じる自らの直感を言語化・理論化し、“思想”として表現することであると言えます。必ずしも特定の学問の分野にこだわらず、分野を超えたさまざまな概念や知識、言説を導入し、自身が生きる時代を意味づけていくこと、そして自らの言葉で人間というものを語れるようになることが重要です。
 もちろん 自らの“思想”を構築することは簡単は作業ではありません。”思想”の世界では、「正しい答え」もなければ、証明もできないような問題に対峙し続けなければならないからです。しかもその”問い”が自身にとって重要なものであればあるほど、その”問い”と向き合う作業は重みを増すでしょう。
  しかしながら、結局“思想”は、この時代に対する自分自身の「向き合い方」・「構え方」に他なりません。「私たちは」、そして同時に「私自身は」いかに生きるのか? 過去世代から何を受け取り、未来世代に何を託すのか? 多感な時期に、徹底的に自分自身の問いと向き合った経験は、様々な困難を伴う人生において、決して無駄にならないと思います。


理系出身者の方も歓迎します
 

 ”思想”の構築を重視する上柿研究室では、知識の量よりも問題意識を重視します。哲学未経験の理系出身者の方でも挽回可能です(かく言う私も、出身校は農学部で、大学院から哲学を始めました)。環境哲学では、文系的な知識だけでなく、理系的な知識も必要です。むしろ理系の経験があることで、純粋な文系出身者には出せないユニークな視点を出せないか、ウィークポイントではなく、それを武器にできないか考えてみてください。


   

ゼミで研究可能なテーマのイメージ

    
  • アメリカ環境倫理学、ディープ・エコロジー、ソーシャル・エコロジーをはじめとした諸々の“環境哲学”について
  • ”持続不可能性”の“社会理論”について
  • 自然、社会、人間の三項関係をめぐる哲学について
  • 「人間(ヒト)」をめぐる総合人間学について
  • 現代社会における“共同”を問題とした人間存在論について

研究過程論

    

論文を書くための手順やポイント、思考方法について取り上げていきます(予定)。