高校生向けの情報サイト「夢ナビ」に私の研究室の紹介が出ています。本当は講義を行う予定だったのですが、コロナウイルスの状況によりイベントは中止となりました。
なお、リンク先のイラストは「夢ナビ」さんの方でご用意されたものなのですが、私であれば、おそらく絶対に口にしないだろう台詞を「地球さん」が語ってくれています(笑)。
高校生向けの情報サイト「夢ナビ」に私の研究室の紹介が出ています。本当は講義を行う予定だったのですが、コロナウイルスの状況によりイベントは中止となりました。
なお、リンク先のイラストは「夢ナビ」さんの方でご用意されたものなのですが、私であれば、おそらく絶対に口にしないだろう台詞を「地球さん」が語ってくれています(笑)。
ご無沙汰しております。この度は、ようやく二年越しの『第四号』を刊行することができました。
詳しいことは、「『現代人間学・人間存在論研究』第一期を終えるにあたって』」にも書いたのですが、『第四号』は、仲間たちとこのプロジェクトを始めてきて、「第一期」の締めにあたる大事な号でした。
口先だけで何かをいっているだけで許されたのは20代まで、それをちゃんとした形にするのが30代の仕事と誓い合い、10年かけて取り組んできたプロジェクトが、ついに一つのひとつの区切りを迎えました。
当初の目論みでは、実質的な執筆は『第三号』までで、『第四号』は総括的な位置づけとなっていたのですが、結果、まったくそんなことはなくて、「第一期」の締めに相応しい、非常に内容の濃い、実りあるものになったと思います。
私も、そして一緒に闘ってきた仲間たちも、このプロジェクトを始めた当初には、その先に今回書いたような到達点が想定されていたわけではありません。これは5年あまりの執筆期間の間にそれぞれが必死に格闘してきた結果であって、同時に私たちは、それぞれにはっきりとした自らの思想的立ち位置を完成させたと思います。
私の場合でいうなら
などだと思います。
デジタル技術や生命操作技術がもたらす人間存在の揺らぎや、〈自立した個人〉を中心とした人間的理想の行き詰まりから始め、700万年に及ぶ人類史、「人間的な生」の根源、「人間的な関係性」の根源にまで踏み込み、人間の未来を見据えたひとつの「世界観=人間観」を提示すること、しかもそれを単なる海外の文献の「お勉強」としてではなく、時代を生きる一人の人間の〈思想〉として完成させること。
内容に共感してもらえるかどうかは別として、ここまで書けることができて、本当に良かったと思います。
『現代人間学・人間存在論研究』 第一期 第四号
特集 存在の波止場
唯一残念なのは、40歳になるまでに、この成果を単著として刊行するところまではいけなかったことでしょうか。三人で単著を書いて、それらをシリーズ本として出版するという当初の目標は、残念ながら実現することは困難なようです。しかしそれぞれの形で単著計画自体は進んでいますので、これが終わって、ようやく本当の意味で「第一期」を終えることができるでしょう。
末永くお見守りください。
原稿はすでにできあがっていたのですが、いろいろあり、印刷が遅くなっていた第三号です。
(第二号の本文は、リンク先から読むことができます)
『現代人間学・人間存在論研究』 第一期 第三号
特集 信頼のゆくえ
すっかり更新しなくなったブログではありますが、2017年は『現代人間学・人間存在論研究』の第二号を完成させることに全力を向けてきました。
第二号では、これまで取り組んできた〈生の自己完結化〉1 と〈生の脱身体化〉2 という問題について、〈環境哲学〉と〈生の分析〉という二つの方法論によって読み解くことを試みました。ここで書いた内容は、第一号以外にもすでに以下でもざっくりとは述べてきた内容なのですが、今回はそれを徹底的に行ったということだと思います3。
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例えば、〈生の自己完結化〉と〈生の脱身体化〉に直面した現代社会を、600万年にも及ぶ人類史における第三の「特異点」=「〈人間〉と〈社会〉の切断」と位置づけ、今日われわれが体験している「関係性の病理」や「〈生〉の混乱」が人類史の中でいかなる意味を持っているのかについてかなり踏み込んで論じました。他にも「集団的〈生存〉」や「根源的葛藤」、「〈ユーザー〉としての生」といった概念の導入し、「〈生〉の舞台装置」と〈社会的装置〉の違いとは何なのかについて論じました。
論文の最後では、「無限の〈生〉」や「有限の〈生〉」といった、本論の結論に関わる重要な概念も導くことができました。これからは現在準備している「第三号」を通じて、改めて一連の事態の意味を、「関係性」や「共同」という文脈で論じていきたいと思います。そして、「有限の〈生〉」のもとで人間が生きるとはいかなることかについて、触れることになると思います。
10年かかったこの思想の構築も、いよいよ終着点を迎えます。2018年は山場となりそうです。
(第二号の本文は、リンク先から読むことができます)
『現代人間学・人間存在論研究』 第一期 第二号
特集 人間をふちどることについて