環境哲学のラディカリズム

 皆様大変ご無沙汰しております。このブログも以前ひと月に一度の更新を目指していたのですが、なかなか手が回りません。しかし時々足を運んで下さっている方もいるようなので、これから少し頑張っていきたいと思います。

 さて、今回は本の紹介をしたいと思います。

 今年の初め、私の恩師である尾関周二先生と、東京農工大学の先輩や後輩たちが力を合わせて本を書き上げ、出版しました。タイトルは『環境哲学のラディカリズム』というもので、環境問題や現代社会における人間の病理といった問題について哲学的な方法で論じた本です。

 あまり人文・社会科学的な言葉に慣れていない方には少し難しいかもしれませんが、これまで母校の研究室で大事にしてきた問題意識がひとつの形になっていると私は思っています。

 もちろんこの研究室が問題にしてきたことは、この本よりも幅が広いのですが、全員が敢えて「脱近代」という共通のキーワードを使ってそれぞれの議論を膨らましているのが特徴です。

 (あと、知るひとぞ知るという感じですが、アルネ・ネスの奥様による追悼文が掲載されており、これはかなり貴重だと思います。)

 尾関研究室は私の研究者としての故郷であり、執筆者のほとんどは学生時代に苦楽をともにした仲間たちです。そのため大変思い入れもあり、同書は多くの方の手にとっていただきたいと思っております。興味を持って下さる方には、ぜひお求めいただけますとありがたいです。

 

カテゴリー: 本の紹介 パーマリンク